広告のクリックが発生しているのに、Google アナリティクスでその広告からの流入が計測されていない。
今回はそんな時にチェックすべきポイントについてご紹介します。

広告からの流入をGoogle アナリティクスで判別して計測するには、広告のリンク先URLにパラメータを設定する必要があります。

広告からの流入を計測するための設定をしていない場合は、以下の記事をご覧ください。

 

パラメータを設定しているのに、広告からの流入数が計測されない時の主な要因は、以下の3点です。

ランディングページにトラッキングコードが設置されていない

広告のランディングページのページビュー自体が計測されていない場合、Google アナリティクスのトラッキングコード(計測タグ)が設置されていない可能性があります。

広告代理店や制作会社に依頼して広告専用のランディングページを新規に制作してもらった場合、既存のタグまで反映されていないケースがよくあります。
対象のページのソースを確認し、Google アナリティクスのトラッキングコードが設置されているか確認します。

ページを新規作成・追加する際は、どのタグの設置が必要かを制作担当者と事前に確認するようにしましょう。

広告のリンク先URLにパラメータが正しく設定されていない

Google AdWordsの場合は、アカウントがリンクされた状態で、かつAdWords管理画面のアカウント設定で「自動タグ設定」が「はい」になっているかを確認します。
自動タグ設定が有効になっていれば、AdWords広告のランディングページのURLに「?gclid=XXXXXX」というパラメータが自動で付与されます。

Yahoo!プロモーション広告などの他の広告の場合は、専用のパラメータがリンク先URLに正しく設定されているかを確認します。
広告の管理画面から配信中のキャンペーンの広告リストを出力し、リンク先URLにルール通りにパラメータが付与されているかチェックします。

よくある不備としては、以下のようなケースがあります。

必須パラメータが指定されていない

「utm_source」「utm_medium」「utm_campaign」の3つは、必須のパラメータとなります。
Google アナリティクスでは、utm_source と utm_medium の両方が指定されていなければ、カスタム キャンペーンとして計測してくれません。

パラメータが正しく付与されていない

パラメータは、リンク先URLの末尾に「?」を付けて設定します。utm_source=XXX、utm_medium=XXX… のパラメータ同士は「&」で繋げます。

Good:
https://blog.brick.tools/?utm_source=yahoo&utm_medium=display&utm_campaign=Retargeting

元のリンク先URLに「?」で始まるパラメータがすでに付いている場合は、 先頭の「?」を「&」に変えて付与します。

Good:
https://blog.brick.tools/?id=1234&utm_source=yahoo&utm_medium=display&utm_campaign=Retargeting

もし、元のリンク先URLに「#(URLフラグメント/ハッシュ/アンカー)」が含まれている場合は、「#」の前にパラメータを挿入します。

Bad:
https://blog.brick.tools/#abc?id=1234&utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=Retargeting

Good:
https://blog.brick.tools/?id=1234&utm_source=yahoo&utm_medium=cpc&utm_campaign=Retargeting#abc

新しいキャンペーンを追加した際に、パラメータ自体が設定がされていなかったというケースも珍しくありません。

広告に変更や追加があった際は、パラメータが正しく設定されているかをチェックするようにしましょう。

リダイレクトされる際にパラメータが削除されている

判別用のパラメータが、ランディングページでアドレスバーに表示されるURLに付いているかを確認します。

スマートフォンではリンク先URLに指定したURLからスマートフォン用URLにリダイレクトされるような場合、最終ページURLにパラメータが引き継がれていないと、Google アナリティクスでは広告からの流入と判別できません。

PCとスマートフォンでURLが異なる場合は、スマートフォン用URLにリダイレクトされてもパラメータが保持されるようサイトの設定を見直します。

 

今回ご紹介した以外にも、アクセスが正しく計測されない要因はあります。
(ランディングページに設置されたトラッキングコードだけ記号の一部が全角になっていたため計測できていなかった、なんて例もありました)

多くの場合は、今回ご紹介したポイントを確認すれば、どこかに不備が見つかるかと思われるので、ぜひチェックしてみてください。

 

制作や広告などで担当者が複数に分かれている場合、しっかりと広告を計測するための設定ができていると思っていても、サイトの変更や広告の変更のタイミングで設定に不備が生じ、「実は正しく計測できていなかった」ということが起こりえます。

制作担当や広告の運用担当者にタグの設置ルールやパラメータの設定ルールなどをしっかりと共有し、変更があった際は都度チェックするようにしましょう。

 

Google アナリティクスと連携するテクロコのWeb解析ツールbrickでは、パラメータ付きのURLを簡単に作成できる『パラメータ付きURL生成』ツールを提供しています。

必要項目を入力するだけで、簡単にパラメータ付きURLが作成できるフォームは、日本語をURLエンコードします。
CSVアップロードによる一括生成にも対応、履歴の保存・検索・出力などもでき、ずっと無料でお使いいただけます。

パラメータ付きURL生成|brick

【2015-04-27 追記】

「utm_source」と「utm_medium」を設定していれば、「utm_campaign」を設定していなくても、Google アナリティクスでカスタムキャンペーンとして計測されます。
ただし、「utm_campaign」を設定していない場合、Google アナリティクスのお知らせに「キャンペーン パラメータがありません」というアラートが表示され、以下のように指摘されます。

サイトを参照しているリンクに必ず utm_source、utm_medium、utm_campaign の 3 つの URL パラメータを設定してください。

そのため、本記事では「utm_campaign」も必須パラメータとしております。