静岡県にて、Web広告代理事業、Webサイト制作、Webコンサルティングと幅広くマーケティング支援を行っているスリーカウント株式会社(以下、スリーカウント社)。現在、SO Technologies株式会社(以下、SOT)が運営する、運用型広告統合管理プラットフォーム『ATOM』をご導入いただいています。

以前は、Excelで進捗管理業務をしていたことで、業務効率の悪さと属人化への課題を抱えていたというスリーカウント社。『ATOM』導入によってこれらの課題が解決されたのか、そして働き方や、マインドへの変化についてもお話いただきました。また、地方の広告会社の特徴についても伺っています。

お話を伺ったのは、スリーカウント株式会社 代表取締役 鈴木 悠資様、運用チーム マネージャー 斎 尚道様、運用チーム アカウントマネージャー 酒井 諒様の3名です。

Summary

 ご利用企業名   スリーカウント株式会社
 ご利用期間    2019年8月~現在
 課題       進捗管理の工数/業務の属人化
 決め手      価格/進捗管理機能
 活用方法     日々の進捗確認、社内での進捗管理画面共有、アラート機能による予算超過防止
 効果・成果     進捗管理時間、月間8時間以上削減
          進捗管理・コミュニケーション・アカウント接続など、計約30時間削減
          運用上のミスがほぼ0に
          業務を言語化する習慣ができ、社内共有やクライアントへの説明も容易に
          属人化が解消され、業務が平準化された

鈴木様 
 スリーカウント株式会社 代表取締役
 鈴木 悠資 氏

 Web広告運用部門では営業を担当。


斎様 
 運用チーム マネージャー / アカウントマネージャー
 斎 尚道 氏

 運用チームのマネジメント、およびアカウント責任者を兼任。


酒井様 
 運用チーム アカウントマネージャー
 酒井 諒 氏

 アカウント責任者を担当。スリーカウント社で扱うアカウントを最も多く運用。

▶▶▶スリーカウント株式会社について

御社の事業内容をお教えください。

斎氏: 事業内容はWebマーケティング全般です。Web広告運用代行を中心とし、Webサイト制作、Webコンサルティング。また、採用支援としてIndeedの代理店および求人のマーケティング支援も行っています。

広告代理事業における、特徴と強みをお教えください。

斎氏: 特徴や強みとしては3つあると考えておりまして、1つは、運用型広告全般が扱えることです。Google、ヤフー、Facebook、Instagram、Twitter、LINE、求人のIndeedと、手広く取り扱っています。次に、弊社では少額予算のアカウントを多く扱っており、幅広い業種とのお取引による経験値があるため、初期の段階から質の高いご提案ができること。そして、Webサイト制作、Web全般のコンサルティングもご提供していますので、広告の観点以外でのご提案ができることです。

鈴木氏: Web広告以外のコンサルティングでは、クライアント様のご要望に合わせた形で、経営や事業レベルで戦略的なコンサルをご提供しています。最終的にどの事業に予算を積んでいくかも含めて、トータルでご提案できることは弊社の強みですね。

静岡の広告会社様に特徴などはございますか?

鈴木氏: もちろん多くの媒体を扱っている広告会社様は他にもありますが、専門職として深い知識を持って運用できる広告会社は、静岡県内ではあまりないと思います。また、静岡に限らず、地方の広告会社はチームでの活動ができていないことが多いと感じています。

―「チームでの活動ができていない」とは、どのような状況でしょうか。具体的にお聞かせください。

鈴木氏: 私たちも元々はそうだったのですが、地方では、業務が属人化しているケースが非常に多いんです。自分と他のメンバーで理解に差がある状態が発生し、クライアント様に対して臨機応変な対応ができなくなりますし、弊社のように少額で多数の案件をお受けしていると、逆に対応しきれないケースも増えてしまいます。少額予算でも、チームで一定以上のレベルで運用ができる広告会社は、本当に少ないと感じています。弊社は、『ATOM』を含めた業務改善に取り組んだ結果、チームの構築ができ、平均値を全体的に上げていくことができているので、これも強みの一つだと思っています。

▶▶▶導入背景

決め手は一言で言うと価格。機能面も十分ですし、“ちょうど良い”ツールでした。(斎氏)

『ATOM』ご導入前に、どのような課題を抱えていらっしゃいましたか?

斎氏: 課題は、予算の進捗管理など、アカウントの確認・管理業務に発生する工数です。以前は手作業で、Excelで頑張って作っていたのですが、効率の悪さを感じていました。予算の進捗データを出すだけで、最低でも月8時間以上はかかっていましたね。そこから理解して改善して、と考えると実際にはもっと時間をかけていました。また、その手作業が属人化していたため、例えば「有給だから対応できない」ということも……、良くない状態でしたね。

ご導入の経緯をお教えください。

鈴木氏: もとは、女性社員(現在産休中のため不在)から、業務が非効率になっているのでツールの導入を検討したいと話がありました。彼女を中心に、どれくらい効率化されるかを検討し、コスト面も鑑みた結果、導入に至りました。

斎氏: レポート部分に関しては別ツールを利用していたので、特段非効率だと感じてはいませんでしたが、『ATOM』だったらこうできるという情報も把握していたので、進捗管理もレポートも、まとめられるならより良いよね、と。

ご導入の決め手をお教えください。

斎氏: 先ほどお話した女性社員が中心となってツール選定を進めていたので、改めて確認したところ、「一言で言うと価格」とのことでした。安価で中小企業が取り入れられるという『ATOM』のコンセプトが、まさにど真ん中でした。機能面でももちろん十分ですし、より高度な何かができるとしても、今の段階では使わないだろうと。“ちょうど良い”ツールでした。いずれは、今使っているレポートツールから『ATOM』に完全移行していきたいと思っています。


▶▶▶ご利用内容

アラート機能が便利です。極端な話、毎日『ATOM』の画面すら見に行かなくても、危険水域に達しているアカウントは毎朝一番に把握できています。(酒井氏)
これまで感覚的に運用していた状態から、『ATOM』に指示を出すために、あらゆることを言語化する、良い機会を与えてもらっています。(斎氏)

御社の運用体制についてお教えください。

斎氏: 運用チームは10名弱の組織で、そのうち5名がアカウント責任者として広告運用を担っています。今アカウントを運用しているメンバーは1~3年目の若手人材が多く、まだまだチームの立ち上げ時期です。どんどん仕組化して、スキルを伸ばしている状態ですね。

鈴木氏: 私を含め4名で、営業を担当しています。戦略設計といった導入部分は私たち営業が対応していて、実際にPDCAを回すのは運用チームに任せています。1アカウントに対しては、アカウント責任者とサブ担当、営業の計3名は必ずサポートについています。アカウント責任者ひとりあたりが担当するのは20~30社程度ですが、サブ担当の数を入れると、担当社数はもっとあります。

―クライアント様に向き合う窓口担当はどなたが担当されるのでしょうか。

鈴木氏: 私たちの場合は、コンサルや制作のサービスも提供していますので、窓口を対応する部門は案件によって変わります。中小企業のクライアント様が多く、広告・コンサル・制作を「すべてやってほしい」というご要望の比重が多いためですね。部門をまたいでディレクション業務を行うからこそ、成長できる部分もあります。

『ATOM』を使ってみたご感想をお聞かせください。

酒井氏: 日々の業務で一番使う予算進捗の画面は、各々が見たい指標を自由にカスタマイズして使えるので、とても使いやすいです。以前に使用していたExcelの予算管理シートでは、元々テンプレート化されている指標しか使えなかったので、自由度が高くて助かっています。また、個人的にはアラート機能がすごく便利です。極端な話、毎日媒体管理画面はもちろん、『ATOM』の画面すら見に行かなくても、危険水域に達しているアカウントは毎朝一番に把握できています。アラート機能も、予算進捗だけでなく、設定項目が豊富にあるのも良いなと思っています。レポート機能については、ごく一部を使っています。現在レポート用に使っているツールからの移行のため、検証を徐々に進めている段階です。

斎氏: これまで感覚的に運用していた状態から、『ATOM』に指示を出すために、あらゆることを言語化する、良い機会を与えてもらっています。自動化しようと考えながら運用する方が、どう運用したいかをはっきり言語化できて、自身の頭の中も整理できますし、クライアント様へのご説明も楽になりました。アカウントにかかわるチーム内でも共有が簡単で、導入以前よりも「アカウントをどう運用しているか」が明確になりやすくなった実感があります。


▶▶▶成果・効果

色々な工数を含むと、『ATOM』によって、月30時間程度は浮いているのではないでしょうか。(鈴木氏)
予算管理用上のミスがなくなりました。『ATOM』による自動化と、周りの仕組みが整えやすいことも大きいです。(斎氏)

『ATOM』導入による成果についてお教えください。導入前の課題で伺った、「最低8時間以上の進捗管理工数」の変化はありましたか?

斎氏: 正直に申し上げると、『ATOM』以外にも色々な業務改善を進めていることや、ありがたいことに受けきれないくらい新規の案件をいただいていることなど、変数が多く、『ATOM』の成果だ、と一言でお伝えするのは難しい状態です。ただ、進捗管理にかかっていた時間はまるっとなくなりました。今は、営業にも『ATOM』の画面を共有して、直接アカウントを見てもらっています。定期的にパフォーマンスを報告しなくても勝手に見てくれているので、ここも工数削減になっていると考えると、進捗管理だけでも、実際には8時間よりももっと工数削減できていると思います。

鈴木氏: 運用する上での初期設定も、『ATOM』への設定は簡単にできますよね。こういった工数も含めると、『ATOM』によって、月30時間程度は浮いているんじゃないでしょうか。業務に関しても、以前は特定のメンバーしかできなかった業務が、今は誰でも対応できるようになるなど、業務の平準化ができています。

斎氏: Excelで管理しようと思うと、Excelの得手不得手が影響しますし、今は本当に平準化されてきていると思います。残業についても、圧倒的に減っていますね。こちらも複数ある大きな要因の中に、『ATOM』があるのは間違いないです。

ありがとうございます。他に、成果や変化があればお教えください。

斎氏: 以前はExcelでの進捗データを紙に印刷して、定期的にミーティングで改善業務をしていたのですが、今はもちろん印刷はしていませんし、同じミーティングでも、『ATOM』を土台に「状況の報告ルール」を決めて、1アカウントずつ効率的にパフォーマンスと予算を管理できています。他に、大きいと感じているのは、予算管理上のミスがなくなったことです。これは、『ATOM』によって自動化され、管理されていることだけではなく、『ATOM』があるからこそ、周辺の仕組みが整えやすいこともあります。

鈴木氏: ミスは本当になくなりましたね。もちろん、これに対応する工数も削減になっています。私たち営業側としては、アカウントの状況を、正確かつ最新の情報をチェックできていることで、クライアント様へのアクションのかけ方やタイミングを誤ることがなくなりました

斎氏: あとは、気持ちの問題で、「すごく非効率な仕事をしているな」という状態で働くメンバーが減りました。健全な気持ちで働けていると思います。私は実感を重要視するタイプなのですが、『ATOM』で効率化できた分、戦略的な部分に時間がさけるようになった実感があります。

『ATOM』導入当初の2019年8月から、2020年4月時点を比較すると、『ATOM』へのアカウント接続数と広告費がともに200%以上成長されています。この要因があればお教えください。

斎氏: ある時期までは『ATOM』へのアカウント接続を、少しずつ慎重にしていたことはあります。それにしても、かなり伸びたと思います。導入当時と比べると、150%程度は成長していますね。要因としては複数ありまして、今はどこの業界も大変な状況ではありますが、始まる案件も多く、ご依頼は非常に多くいただいています。他にも、弊社の営業担当やパートナー企業様との連携や、運用部門が増員されたこと、個々のスキルも成長したこと、そして『ATOM』が入り、業務改善されたことも、もちろん大きく影響していると考えています。


▲スリーカウント社の接続アカウント推移参考

―今の状況に対してのお考えをお聞かせください。

鈴木氏: 昨今のコロナウイルスの問題に対してどう取り組むかについては、経営者として戦略を考え、それを動かしていくスピード感が大事だと考えて動いています。もちろんこの影響での多方面で削減が起こることは仕方ないことだと思っています。誰が良い悪いではなくビジネスモデルの問題で、地域ビジネスで構築されていたら100%ダメージ受けることは避けられないと。ただ、コロナの影響でパフォーマンスが出ないことがあったとしても、それをそのままに受け入れて終わりではなく、「環境は変われど環境に適応していくこと」が本質だと思っています。私は経営戦略で、彼らは運用で取り組んでいこうと。とにかく、環境と状況に適応していこうとしています。

『ATOM』へのご要望がございましたらお聞かせください。

酒井氏: 機能的な部分では、同一クライアント様でも月の予算が分かれている場合、クライアント登録を分けて作っています。これを、例えば1社でグループ分けとかができるようになったら便利だろうなと。他は満足しています。

斎氏: 都度、ご連絡をいただければと思います!(笑)

▶▶▶メッセージ

『ATOM』なしでは仕事ができません!(笑)(酒井氏)

ありがとうございます。最後に、御社と同じようなお悩みをお持ちの企業様へのメッセージ、または同じ静岡で、まだ手作業でレポートを作っている、Techを導入していない広告会社様に向けたメッセージをぜひお願いします。

斎氏: やはり、他の広告会社様から伺うと、ツールの導入を検討していても、社内のどこかで止まっていることが多いんですよね。運用担当から部門長にプレゼンする、部門長が忙しい中でちゃんと向き合う、さらに上層部の承認を得る、どこかの過程で止まってしまっている。こうしたお話をよく耳にするので、メッセージといいますか、大変ですね、と……(笑)。実際、私たちも、もっと素早く切り替えられていれば、さらに浮くお金もあったかもしれないけれど、きっと、どの企業様もなかなか時間が取れないのだと思います。そんな状況で、導入前後に私たちがやっていたのは、「やらないことを決める」でした。やらないことを決めなければ工数を生み出せないので、ぜひ試してみていただきたいです。例えば、多くの広告会社様から伺うことが、関与者全員が110%で仕事しようとした結果、「エンドユーザーが求めていないことをやってしまっている」ことです。最終的なクライアントがやりたいことが何かをはっきりさせ、余計なルートを省くなど、やらないことを決めてから臨むことは大切だと思います。

鈴木氏: 『ATOM』を導入して、予算管理においてミスが圧倒的に減りました。ミスの削減は当然ですが、対応に追われる時間を減らすことも、お客さんのためになると思っています。静岡の、他の広告会社様がどう考えていらっしゃるのかはわからないですが、静岡からさらに広げて事業を拡大していきたいのであれば、安定して運営していくための土台作りの一つとして、『ATOM』を導入するというのはすごく重要かなと思います。

酒井氏: 私は、『ATOM』なしでは仕事ができません(笑)。今、私がチーム内で一番アカウント数を持っていて、レポートなどをこなす数も最多になりますが、私自身が「まだ10アカウントくらい回せそうだな」という余裕を感じています。改善に集中している時期は忙しくなりますが、そこもうまく調節できればいけそうだ、と。『ATOM』を使っているからこそできていると思っているので、たくさんのアカウントを効率よく回すことができますよ、と言うのはぜひ伝えたいと思います。

さいごに

今回は、オンラインでのインタビュー実施となりました。
代表の鈴木様にもご同席いただき、スリーカウント社としての今後の運用体制についてや、昨今の状況に対するお考えなど、インタビューには掲載していない内容も含め、貴重なお話をお伺いさせていただきました。

また、スリーカウント社は静岡県内で定期的にWebマーケティング関連のセミナーを開催されており、6月以降にSOTと共催でのWebinarも企画中です。

状況が落ち着いてきた際には、改めて静岡にお伺いできればと思います。
この度は、お忙しい中インタビューをお受けいただき、ありがとうございました!



【企業情報】

 ■スリーカウント株式会社

 2007年創業。静岡県浜松市に本社を構え、静岡県内500社以上との取引実績を持つ。「ワクワク・キラキラ・コツコツ」の経営理念のもと、WEBマーケティングを活用して企業の「集客」と「求人」の問題を解決することをミッションに掲げ、Web広告運用を中心にWebサイトの企画・制作からWebサイトコンサルティング。採用WEBマーケティングなどWEBマーケティングの全般を担う。

 スリーカウント株式会社:https://www.three-count.jp/


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