日本最大級の結婚準備クチコミ情報サイト『ウエディングパーク』をはじめ、5つのウエディング関連情報メディアを展開する株式会社ウエディングパーク(以下、ウエディングパーク社)の導入事例インタビューをお送りします。

ウエディングパーク社では、メディア開発・運営に加え、デジタルマーケティングでもウエディング業界の集客をご支援されています。このデジタルマーケティング領域において、SO Technologies(以下、SOT)が運営する運用型広告オペレーション代行『CUSTA』をご導入いただいています。

インタビューでは、ウエディング業界のデジタルマーケティングの現状から、『CUSTA』のご導入背景、実際にどのように運用代行から業務改善までが実現されたのかを伺いました。お話を伺ったのは、株式会社ウエディングパーク デジタルマーケティング本部 本部長 大竹 淳介 様、デジタルマーケティング本部 コミュニケーションデザインセンター マネージャー 栗山 愛 様 です。

※写真撮影中のみマスクを外しています。

Summary

 ご利用企業名   株式会社ウエディングパーク
 ご利用期間    2017年~現在
 導入前課題    コア業務のリソース確保/デジタルマーケティングの啓蒙及び促進できる人材不足
 決め手      グループ理念や取り組みへの共感/カスタマイズ性があり自社に寄り添ったサービス提供
 活用方法     広告運用のオペレーショナルな一部作業の運用代行/運用のアドバイスやサポート/
          媒体情報共有/月1回の定例会での情報共有 など
 効果・成果     CUSTAによるサポートが、成長事業となった要因の一つ
          個々でばらつきのあった業務のフォーマット統一により、社内連携の工数が5倍改善
          定期的な勉強会や『ジッセン!』の活用により、社内リテラシーの標準化が実現

大竹様 
 株式会社ウエディングパーク
 デジタルマーケティング本部 本部長
 大竹 淳介 氏

 事業責任者として、セールス、コンサルティング、開発部門を含む全体を統括。

栗山様
 デジタルマーケティング本部 コミュニケーションデザインセンター マネージャー
 栗山 愛 氏

 セールス担当兼、事業部付けの広報を担当。

▶▶▶株式会社ウエディングパークについて

御社の事業内容をお教えください。

大竹氏: 結婚準備クチコミ情報サイト「ウエディングパーク」を中心に、海外ウエディングやフォトウエディング、指輪やドレスといったウエディング周辺分野のクチコミメディアを運営しています。私が所属するデジタルマーケティング本部はメディア運営とは異なり、ウエディング事業に特化した広告代理事業を行っています。

ウエディングパーク社では社内向けにも多くの取り組みをされています。いくつかお伺いできますでしょうか。

大竹氏:事業を伸ばす制度と、組織をより充実させる独自制度がそれぞれいくつかあります。2020年に開催されたものからピックアップすると、事業を伸ばしていく制度では、事業を10倍に成長させていくためにはどんな組織体制が良いか、どんな事業をやるべきかといったアイデアプランコンテストを行う「10X(テンエックス)会議」 があります。 組織を充実させる制度では、新入社員のメンター制度として先輩社員とカレーを食す会を開催する「カレーファミリー制度」や、各チームがそれぞれ、自分たちがどんなことをやっているのかを、学校の文化祭のようにPRしていく「部署トーク」などがあります。今はこうした制度はすべてオンラインも活用しながら実施しています。


▲ウエディングパーク社が運営するクチコミサイト「ウエディングパーク」

▶▶▶デジタルマーケティング事業について

デジタルに精通していない業界に合わせ、パッケージ化したインターネット広告サービスを提供。

ウエディング業界の特徴についてお教えください。

大竹氏:結婚式はほとんどリピートがなく、比較的高価な買い物であるため、他業界と比較するとCPAも高く、発生件数も少ないことが特徴です。また、ウエディング商材の意思決定は、通販などと異なり、インターネット広告だけでは完結しません。式場や接客など、様々なチャネルで接触しながら意思決定していくところも大きな特徴だと考えています。

ウエディング業界の、インターネット広告の活用状況についてはいかがでしょうか。

大竹氏:業界としては以前まではほとんどインターネット広告が使われていませんでした。昨今、インターネット広告が2兆円を超え、雑誌のシェアは10分の1以下だといわれていますが、ウエディング業界は元々雑誌の広告シェアがかなり高く、広告の出稿バランスが逆転しているような状態でした。世の中で起こっているデジタル活用の流れが、ちょうど10年ほど遅れてやってきている感覚があります。今、デジタルマーケティングの黎明期にいて、雑誌の掲載だけではなく自社集客に目を向けはじめたことによって、インターネット広告やデジタルの活用が必要だと認識され、注目が集まってきています。


▲電通社「2019年 日本の広告費」より抜粋。全体の広告費では、インターネット広告の10分の1以下である雑誌広告費。

ウエディングパーク社がご提供されているデジタルマーケティング事業の強みや特徴をお教えください。

大竹氏:サービスとしては、パートナーシップを結んでいるGoogleと、親和性が非常に高いInstagramを中心に、パッケージ化して販売しています。インターネット広告のなんでもできてしまうカスタマイズ性は、あまりインターネット広告に精通していない企業にとっては迷うきっかけになってしまうため、ウエディング業界に特化している私たちが持つノウハウやデータをもとに、パッケージ化しています。インターネット広告が卵だとすると、様々な業界も扱う大手代理店では「卵で何の料理をしましょうか?」となりますが、私たちは業界特化で事例も多数あり事前にウエディング業界に合った設定を把握しているため目玉焼きやオムライス、といった完成形まで企画して販売しているイメージ です。また、私たちがご提案している企業は、すでに当社とお取引があるため、お客様のカルチャーやマーケット環境などを理解した状態でご提案させていただけるところも強みのひとつです。

▶▶▶導入背景

まずはデジタル活用の啓蒙活動から始める必要があった。同じ志を持つ企業理念に共感し、パートナーシップを組むことに。

ここからは『CUSTA』についてお伺いします。ご導入いただいた背景をお教えください。

大竹氏:元々は、『CUSTA』導入の1年前に、親会社のソウルドアウトさんが様々な業界特化のインターネット広告セミナーを実施している中で、ウエディング業界特化のセミナーを受け、お話を聞きに行ったことがきっかけです。私たちも(デジタルマーケティングの)サービス自体は6、7年前から扱っており、これから強化していこうとしていた時期でした。

ご導入の決め手があればお教えください。

大竹氏:ソウルドアウトグループの考え方ですね。どうしても、インターネット広告は大手企業が中心となって扱っていて、中小企業は全く扱いきれていないのが現実だった中で、ソウルドアウトグループが先頭に立って、「地方でも、少ないバジェットでも効果的なマーケティングができるようにしていこう」という取り組みをされていました。まさにウエディング業界も同じ状況なので、志も近く、かつ先を進んでいらっしゃるということで導入を決めました。当初はソウルドアウトさんにご支援いただいていましたが、2017年からエージェンシー支援に特化したSOT(旧:サーチライフ)さんにご支援いただいています。

デジタルマーケティング事業に力を入れていくにあたり、どのような課題があったのでしょうか。

大竹氏:当時は、業界としてまだデジタル活用されているお客様が非常に少ない状態でした。お客様に一定のリテラシーがあれば、「どの代理店にお願いしよう」という発想になりますが、「デジタル広告って何?始める意味はあるの?」というお客様に対して、ご理解いただくための啓蒙活動をできる人がいない状態でスタートしたことが大きな課題でしたね。そこから採用や『ジッセン!』でトレーニングを積み、世界観をお客様に語れる人材の育成を行いました。


▶▶▶ご利用内容

幅広い業界支援実績のあるSOTからの商品設計や運用へのアドバイスを通じて、サービスの品質を強化。

デジタルマーケティング部門の体制についてお教えください。

大竹氏:約5割がセールス、約4割が広告運用を担当するコンサルタント、1割が開発を担当しています 。開発部門は、自社の運用ツールや社内の入稿の仕組みを作っています。

ご利用内容についてお教えください。

大竹氏:より高い価値をお客様にご提供するために、ノウハウとマンパワーの両面でサポートいただいています。運用に関しては、基本的に弊社のコンサルタントが対応していますが、コアな業務にリソースを充てられるように、一部のオペレーション業務、作業的な業務を代行していただいています。また、御社グループは中小のインターネット広告ではNo.1だと思っているので、色々な業界の知見を踏まえたアドバイスや、商品設計へのアドバイスをいただいています。媒体のアップデート情報も、御社の方が、たくさん情報が集まっているので、定期的にご共有いただいています。

以前に、弊社社員が御社に常駐させていただいたこともありますが、良い影響などはありましたでしょうか。

大竹氏:まさに“カスタマイズ”な部分だと思うのですが、最初にSLAをしっかりと固めて進めるのではなく、こちらのニーズや状況に応じて、柔軟に、より最適な形でご対応いただけていて助かっています。一定の期間、常駐という形でサポートいただいて良かったのは、弊社のカルチャーや空気感、大切にしていることを理解していただけたことです。それによってコミュニケーションが非常にスムーズになりましたし、同じ目的に向かって進んでいける、距離の近いパートナーという印象が強くなりました。


▶▶▶成果・実例

CUSTAと共に業務フローの改善に取り組み、社内連携の効率が約5倍改善した例も。

導入いただいての成果や、変化があればお教えください。

大竹氏:まず、トップラインでも数倍は上がっていて、会社としても成長率の高い事業となってきています。要因の一つとして、一部の工数を御社に持っていただいていることによる寄与もあると考えています。また、新しい媒体を扱い始める際に伴うミスの低下もあります。扱ったことがない媒体だと、最初は特性や細かな部分を想像できず手探りになることもありますが、御社には運用実績があるため、そもそもミスが少なく、初めから正確な広告を配信できることも大きいですね。

ご一緒に取り組ませていただいた、業務改善例をお教えください。

大竹氏:お客様に直接影響があるものではないですが、社内間の依頼業務で非効率だった部分を御社と相談しながら改善した結果、社内連携の工数が5倍ほど改善されました。一人ひとりバラバラな対応になっていたフォーマットを統一することで、作業面での標準化が図れたと思います。デジタル広告に対しての知見も勉強会や、『ジッセン!』(※)を通じて標準化ができましたし、考える部分と手を動かす部分、2つの標準化で成果が出ていますね。

※『ジッセン!』は2021年7月以降、グループ企業であるアンドデジタル株式会社にサービス運営を移管。

コロナ禍で、ウエディング業界のデジタル広告にも多少なりとも影響があったかと思います。そんな中、ウエディングパーク社が扱っているSNS広告は伸びている印象がありますが、要因があればお教えください。

大竹氏:いくつかポイントはありますが、SNS広告のお取引自体は新型コロナによって落ちることなく、右肩上がりで伸びています。まず、コロナ禍でInstagramやYouTubeに人が集まるようになり、そこに広告を出そうという動きが一つあります。また、自社集客にちゃんと目を向けようという動きもあります。媒体のみに依存せず、自社のホームページやオウンドメディアでの集客の比率を上げていこうという流れですね。もう1点は、顧客理解の促進です。今後自社での集客やマーケティング力を高めていくために、業界と親和性の高いInstagramを活用して自社の魅力を伝えることの大事さと、それをどう評価すべきかを提案できていることがポイントだと思います。理解促進の啓蒙活動にリソースを割けたことは、裏側のオペレーショナルな部分を一部御社にご支援いただいているからこそだと思います。

栗山氏:コロナ禍は、ユーザーが式場下見などしづらい状況もあったため、探している人だけに向かうのでなく、式場が自ら「今こんな結婚式ができる」という選択肢を気付かせてあげる、という考え方に変化しています。実際に、アンケート結果ではありますが、Instagram広告を見て来館された方が多かったと実感していただいているクライアントもいらっしゃいます


▶▶▶感想・メッセージ

サポートできるところはしてもらうことで、企業の発展スピードも上がり、デジタル活用が広がることで日本全体も元気になる。

サービスをご利用いただいてのご感想をお聞かせください。

大竹氏:まず助かっています、ということと、ご支援していただけるおかげで、お客様に高いパフォーマンスをご提供できていると思っています。私たちは、ウエディング業界の知見を溜めなければなりません。そこに、中小No.1であるソウルドアウトグループの知見をもとにサポートいただいているからこそ、スピーディーに高い品質をご提供できています。そもそも、エージェンシーを支援してくださる企業ってあまりないですよね?我々のようなサービスをフォローしていただける企業が他になく、唯一無二なところも良いなと思っています。あと、社是(※)に「先義後利」というのがありますよね。私たちのように、0から1を踏み出すタイミングでは、そこにいくらお金を使えるか、どんなことが起こるのかが想像できない状態なので、なかなかパートナーシップを組みづらいのですが、「先義後利」で本質的な想いや志に賛同いただいて、カスタマイズ性高くサポートいただけて助かっています

※当時のソウルドアウトグループの社是。現在は「自他共栄」に刷新している。

ありがとうございます!『CUSTA』へのご要望があればお聞かせください。

大竹氏:大きく3つあります。一つ目は、引き続き、私たちウエディング業界や弊社の考え方に沿ったサポートをしていただきたいことです。もう1点は、開発面でのサポートです。御社は、中小企業の課題を解決するシステムを、より多くの人に提供できるインフラにしていくためのノウハウもお持ちだと思いますので、開発面でのサポートも今後あると助かります。3点目は他業界の事例ですね。お客様の中には業界外の事例を取り入れようとする方も多くいらっしゃいますので、応用できそうな事例があれば共有していただけると嬉しいです。

最後に、同じような課題を抱える企業に向けて、メッセージをお願いいたします。

大竹氏:インターネット広告が伸びている中でも、地方や中小企業がストレスなく拡大できる状況ではないと思っています。そういった意味では、SOTさんと組むことで、実現が見えてくると思います。自力でやるだけではなく、手を使う部分や考える部分など、サポートいただけるところはサポートしていただくことで、企業の発展スピードも上がっていきますし、ひいては日本全体の地方・中小企業のデジタルが元気になるのではと考えています。デジタルを使った効果的なマーケティングをできるようになることは、日本全体としても良いことだと考えていますので、ぜひSOTさんにご相談してみてはと思います。


さいごに

今回はウエディングパーク社にお話をお伺いいたしました。

純粋な工数削減のみならず、CUSTAの持つノウハウが、商品設計や運用にも活かされているなど、嬉しいお話をたくさん伺うことができました。
また、ウエディング業界ならではのデジタル活用の状況から、ウエディング業界以外にも共通するであろう自社集客のお話など、改めて勉強させていただきました。

この度は、貴重なお時間をありがとうございました!


【企業情報】

 ■株式会社ウエディングパーク

 「結婚を、もっと幸せにしよう。」という経営理念のもと、デジタル技術の力でウエディング業界を支援するリーディングカンパニー。結婚準備クチコミ情報サイト「ウエディングパーク」をはじめとした5つのウエディング専門メディアの開発・運営と、デジタル活用によるウエディング業界各社の自社集客を支援。

 ホームページ:https://www.weddingpark.co.jp/

 結婚準備クチコミ情報サイト『ウエディングパーク』:https://www.weddingpark.net/


運用型広告オペレーション代行