新潟県にあるNSGグループに属する広告代理店、株式会社アイ・シー・オー。広告代理事業として、4マス媒体(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌の4大メディア)・Webプロモーションを支援されています。
2021年9月よりアイ・シー・オー社のWebマーケティング部門にてATOMを導入いただいており、2022年1月ごろにはExcelの関数処理が不要となるATOMの新レポート機能の活用を開始されています。今回は、新レポートの機能活用や移行のポイントなどを中心にお話を伺いました。
お話を伺ったのは、株式会社アイ・シー・オー ソリューション開発部Webマーケティングユニット ユニットリーダー 石井 麦様です。
Summary
ご利用企業名 株式会社アイ・シー・オー |
株式会社アイ・シー・オー
ソリューション開発部Webマーケティングユニット ユニットリーダー
石井 麦 氏
Webマーケティング全般を担当。広告運用のほかサイト構成、アナリティクス分析なども担当。
▶▶▶株式会社アイ・シー・オーについてについて
NSGグループのハウスエージェンシー。社内外の人材でWebプロモーション専門組織を新設
御社の事業内容をお教えください。
石井氏:アイ・シー・オーは4マス媒体やWEBプロモーションを中心とした新潟の地方広告代理店です。専門学校や大学などの教育機関、酒造や医療・介護施設、サッカーやバスケットボールのプロチームなど111の法人が集まるNSGグループに属しており、広告サービスを通して地域活性化を支援しています。
御社のWebマーケティング体制についてお教えください。
石井氏:通常、マス・Web含めた広告全般に対応する営業部門を経由して、我々のWebマーケティング部門に依頼が入ります。
Webマーケティングの部署はまだまだ若く数名ほどですが、昨年Webプロモーション専門組織・Quattro Formaggi(クアトロ・フォルマッジ)を立ち上げ、組織を強化しました。アイ・シー・オーに在籍するWebマーケティング領域のプロ人材と、Web広告運用・クリエイティブ制作を得意とする社外のプロフェッショナルで編成されたプロジェクトチームで運用しています。
▲Webプロモーション専門組織・Quattro Formaggi(クアトロ・フォルマッジ)を立ち上げ、Webマーケティング領域を強化
「ATOM」導入背景
新レポートへの移行作業は集中して1日で完了。サクサク動いて簡単。
ATOM導入前の課題にはどのようなものがありましたか?
石井氏:弊社内でWebマーケティング力を強化するに伴い、専門の部署を新設したタイミングで導入を検討しました。
課題としては、まず、仮に媒体管理画面からデータをダウンロードして、0からレポートを作ると、良くも悪くも意図的に作れてしまうことを懸念していました。見せたいところを強調するなど、伝える情報に偏りが出てしまいますよね。正しい振り返りができる、十分な情報が伝わるレポートをひとつひとつ丁寧に作る時間はなく、明確にリソース不足を感じていました。上長に相談し、サービスのレベルを担保するためにツール導入を決めました。
多数のレポートツールを比較してATOMを選んだ理由は、クリエイティブレポートが出せる点と、料金プランの上限がキャンペーン数ではなく費用ごとである点でした。他社のレポートツールでは「1アカウントあたり〇〇円」とアカウント単位で料金設定されている場合が多いのですが、弊社の案件では1アカウントあたりの月額運用費が10,000円~30,000円になる場合もあるため、アカウント単位の料金設定だと費用対効果が悪いなと。
ここからは、新レポート機能を中心にお伺いします。2022年1月ごろから新レポート機能を利用されていますが、新レポート機能への移行や設定をどのように進められましたか?
石井氏:移行作業は集中して1日で行いました。移行のご案内をいただいていたタイミングで決定しました。
新レポート機能の設定面で迷うことはほぼないと思います。迷ったときは1回全部リセットして、Googleアカウントから今配信している広告クライアントをすべて登録することもできましたので。
また、移行を機にレポートデータの整理もできました。移行を進める中で、同じクライアントを複数登録してしまっていたり、レポートが重複していたりといったことが多数見つかりました。使いやすくなるだけでなくデータの整理にもつながったので、結果的に良い機会だったと思います。
新レポートを利用して1年以上となりますが、機能の感想をお聞かせ下さい。
石井氏:正直、従来のレポート機能で満足していない点があったので、新レポートの仕様次第では解約も検討していたのですが、おかげさまで非常に使いやすく、満足しています。時折不具合があった際にも、都度担当の方に対応をお願いしています。媒体から取得される数字の間違いもありません。
新レポート機能ではサクサク動いてカスタマイズレポートを柔軟に作れますし、何より関数がわからなくても簡単に編集ができます。
活用方法・成果
出力スピードは25秒、出力後のExcel修正も不要に。
新レポート導入によって変わったこと、できるようになったことをお教えください。
石井氏:まず、レポートを出力するまでのスピードが圧倒的に速くなりました。レポート出力ボタンを押してから25秒程度でダウンロード。できます。スピード感を含めて、アウトプットが速くなったというのを体感しています。
また、レポート修正のコスト削減も大きいです。従来のレポートと違って、新レポートでは「このデータがこのセルに出てくるべき」という理屈を理解していれば管理画面上で修正できるので、出力後にExcelの関数に手を加えることがほぼなくなりました。何かが間違っている場合はたいてい元のデータや設定が間違っています。原因を探す際にはExcel上で見るよりも(管理画面の方が)よっぽどわかりやすいと思います。
ほかにも、新しいアカウント登録や追加のレポート設定を運用知識のない事務の人にも任せられるようになりました。
「数字がゼロになっている(配信を行っていない)媒体のページなど、クライアントに見せる必要のない箇所を削除してPDFで出力してください。」と事務アシスタントに伝えるだけでレポート作成作業を委託できるので、本来配信・分析業務に集中すべき運用担当者がレポート作りに時間を割くことがなくなりました。今は、事務アシスタントが出力したレポートに向き合い、分析や改善提案に専念できています。
――どのような理由でできるようになったのでしょう?
石井氏:アカウントIDなどを広告媒体から取得する必要がなくなったこともありますが、新レポートでUIや設定方法がシンプルになり指示を出しやすくなったからです。
従来のレポート機能でもできたと思いますが、rawデータの書き出し指定が少々複雑だったので、ATOMを熟知していないメンバーには任せられませんでした。
新レポート機能を活用して作成したレポートの例をお教えください。
石井氏:カスタマイズ面では、クリエイティブレポートをなるべく見やすい形で作る工夫をしています。視聴率の良し悪しが色で分かるようなグラフの設定をExcel上で行い、そこに合わせてデータを出力しています。
また、直近コンバージョンレポートのテンプレートを作成しました。扱う業態によっても違うと思いますが、弊社では教育関連の運用が多くフォームの到達率などのマイクロコンバージョンの数がかなり多いんです。実際のコンバージョン件数のうち、マイクロコンバージョンが何件、キャンペーンごとの配分などを見たかったのですが、従来のレポートでは難しくて。
――そうですね。従来のレポートでも作成可能ではありましたが、コンバージョンポイントの数によって列がずれてしまうため、カスタマイズ工数はかなりかかってしまいます。
石井氏:そうですよね。新レポート機能のβ版が出てしばらく経ってからできるようになった機能のひとつだと思うのですが、お客様が見やすいように整えることができました。
▲マイクロコンバージョンレポート(サンプル)
新レポート機能の利用を通じて、とくに成果をお教えください。
石井氏:一番は工数削減ですね。設定のしやすさや出力の速さに加え、テンプレートの横展開もしやすくなり、便利になりました。一度テンプレートを作成すれば、いくらでも展開できるので工数削減につながっています。
新レポートになり、視覚的にも非常にわかりやすくなりましたし、初期設定も簡単なので、Quattro Formaggiの外部パートナーも比較的作業に入りやすいのではないかと思っています。また、ATOMの進捗管理やレポートが共通言語として機能し、外部パートナーとのコミュニケーションの土台作りにもなっています。
オンラインミーティングの様子。投影中の画面はATOMの予算進捗管理ページ。
今後、ATOMに期待することをお教えください。
石井氏:今は(レポート機能の)移行の段階で、今後状態が整っていく段階だと思っています。テンプレート(※)なども整備中だと思いますが、オーディエンスごとのレポートに期待しています。
また、媒体面ですでにIndeedなども提供されていますが、PinterestやTikTok、そしてGA4の連携ができると嬉しいですね。
※ATOM提供のスタンダードテンプレート
メッセージ
旧レポートから新レポートへの移行で作業効率が向上
最後に、御社と同じような課題を抱えている企業に向けて、コメントをお願いいたします。
石井氏:企業の規模が大きければ大きいほど、ATOMを重宝していればしているほど、従来のレポート機能から新しいものへ変えることが難しいと思われているんじゃないでしょうか。アカウントA~Cは新レポート、というような部分的な移行もできるそうですので、移行を悩む必要はないと思います。
移行をためらっている方は、カスタムしてきたものがなくなることを懸念しているんだと思います。登録済みのテンプレートと近い形で移行するサポートもされているそうなので、理由が機能面でできないことでなければ、間違いなく移行した方が速くなると言えます。早く切り替えましょう!私たちも一緒でしたので気持ちはひとつです、とお伝えください。
――心強いお言葉、ありがとうございます。本日はありがとうございました!
まとめ
今回は、アイ・シー・オー社の石井様にお話を伺いました。
ATOMの新レポート機能において率直なご意見を多数いただき、移行に悩まれているATOMユーザーの皆さまにとっても参考になったのではないかと思います。
いただいたご意見やご要望は、今後の運用改善にも活かしてまいります。この度は、貴重なお時間をありがとうございました!
【企業情報】 ■株式会社アイ・シー・オー 本社所在地:新潟県新潟市 昭和62年創業。111の法人が所属するNSGグループのハウスエージェンシー。教育機関などを中心としたグループ企業や、グループ以外の自治体・一般法人向けに、多様なマーケティングを支援する。 コーポレートサイト:https://www.ico-ad.co.jp/ |
広告レポートや進捗管理を自動化! |